【目的】英国HPA作成の男女のファントムモデルNORMANとNAOMI、日本NICT作成の男女のファントムモデルTAROとHANAKOを相互比較すること。【方法】4体のファントムにおける全身平均SARの計算を、HPA、NICT、名古屋工業大学(NIT)においてそれぞれで実施した。入射電磁界は電界の向きが身体前面に垂直な平面波、周波数は30 MHzから3 GHzまで、身体は非接地条件で計算した。相互比較のポイント:(1)この周波数範囲での全般的な相違点を調べること。(2)誘電定数の割り当て方法(特に皮膚と脂肪)にどのような仮定をおくか(3)高い周波数でのSARの数値計算アルゴリズムの違いによる結果の違い。【結論】3機関での計算結果に大きな違いはなかった。全身平均SARに影響を与える主な要因は誘電定数(特に皮膚と脂肪)と1GHz以上でのSARの平均化手法であった。今回の相互比較により、ICNIRPガイドライン参考レベルである外部電磁界の決定における不確かさのレベルについて検討が行えた。
このウェブサイトはクッキー(Cookies)を使って、最善のブラウジングエクスペリエンスを提供しています。あなたがこのウェブサイトを継続して使用することで、私たちがクッキーを使用することを許可することになります。