<目的> 25V/cm,100Hzのパルス状電界はカルシウムイオン流入を増加させるという報告に対して、本論文は ATPの増加に関する理論的な周波数・強度依存性をニンジンの原形質を対象とした実験結果と比較し、この現象の原因となる緩和時間及び原形質膜酵素の有効転位電荷を求める。 <方法> 最小自乗法を用いて、カルシウムイオン取り込みの実験データを、筆者らが提案した理論式(緩和運動の表現式を拡張したもので、Lorentzian Parameterと呼ばれる項を含む反応式)に整合させ、パラメータを求める。 <結果及び結論> カルシウムイオン取り込み量の周波数および電界強度依存性の実験データへの整合を行って求めたパラメータを、Michaelis-Mentenの式に提要したところ、膜を通して転位した基本電荷の有効数( ATPの増加をもたらすもの)は約 3であると見積られた。
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