<目的>疫学調査で重要な個人の曝露評価に適用するため,電力作業員での実際の曝露状況を調べ,職種-曝露マトリックス作製の助けとする. <方法>新たに開発したポケットサイズの商用周波電磁界曝露量計(電界は5-20MHzの高調波を含)を20人の電力作業員と16人の対照者(事務員)に携帯させ,1週間にわたる,実際の作業状況(家庭に帰宅した場合の家庭曝露も含め)での曝露レベルを測定した.その結果を統計的に処理し,様々な職種における曝露状態を調べ,職種-曝露マトリックスを作製した. <結果及び結論>職業的に曝露した結果を表3に示す.対照より曝露は高く,職種によっても曝露に差が見られる.1週間にわたる曝露では,職種によってその量が違っており,またE.Bでは対照者より10倍,HFTEでは171倍に至っている.週での曝露では,対照者と曝露者との比は小さく,B,HFTEへの曝露は有意であり,Eへの曝露は有意にはならなかった.また,対照者への曝露が恐らく家電製品の使用と考えられるが,高かった.他の報告と比較すると,E,Bの公衆曝露は同程度,職業曝露では低い傾向が見られた.測定器の携帯にもそれほど不便さを感じていないが,家庭での使用では多少不便さを感じているため,更に小型で軽量な測定 器が必要と考えられれる.
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