[地域社会におけるEMF政策ツールとしての予防に基づいたアプローチの評価] misc.

An evaluation of precaution-based approaches as EMF policy tools in community environments

掲載誌: Environ Health Perspect 1996; 104 (9): 908-911

この論文は、地域社会における電源周波電磁界(EMF)に関する関心に対する答えとして、予防的アプローチを政策手段とすることを探求するものである。EMFにさらされることが健康に影響を与える可能性についての一般の関心と科学的な関心を結びつけることは、電気利用の効用と人体に対する危険な側面を持つ可能性をバランスさせようという電磁界政策を採る社会に対する挑戦である。政策反応が適切なものでないと、電気利用による社会経済は弱体化し、地域の健康にも悪影響をもたらすことになる。この悪影響は、官民の希少資源の不適切な配分の結果でもある。予防的アプローチは、個々の常識概念に根ざすものであり、包括的な電磁界政策選択パッケージの有益な一部となりうるものである。予防的アプローチは科学的政策オプションの代わりとなるものではなく、既存の科学的ガイドラインが適用できない時にのみ役立つものとなる。アクションを採る場合と採らない場合、現在および将来の費用対効果のバランスを見てこれらのアプローチのどれを採るかを決めるべきである。現在、我々が持っている科学的知識の範囲でいえば、電磁界ばく露を減少させる手立てを講じることはその効果が不明であることを考えると、最小のコストに抑えるべきだと言うことになる。また、電磁界政策の採用が、他のもっと大切な個人・公共健康のために優先されるべき資源の配分を歪めるほど高コストのものとなるのを避けることを社会は望んでいる。