[マイクロ波聴覚効果のFDTDによる解析] tech./dosim.

本論文は、パルス的なマイクロ波によってヒトの頭に吸収されるエネルギーによって刺激された熱弾性波を数値解析で示した。マクスウェル方程式のFDTDアルゴリズムを使用してSAR分布を計算した。その後、吸収されたマイクロ波エネルギ-が刺激した弾性波を計算した。FDTD法を弾性波方程式を解くために再度適用した。球体モデルの解析解とFDTDによる結果を比較して、弾性波の解析精度を求めた。数値計算には2通りの頭部モデルを用いた。計算された圧力波の波形は前回報告された波形と違っていた。頭部の圧力波の基本モードの興奮には体表面の加熱が重要である。マイクロ波聴覚の音の強さのパルス幅依存は現実的な頭部モデルのシミュレーションで説明できる。現実的な頭部モデルでの弾性波のピーク圧は均一な頭部モデルで得られた前の結果と同じオーダである。この弾性波の強度を、現象の安全を考慮して議論を加えている。