[EVバッテリー充電時の安全運用のための車載ワイヤレス電力伝送システムからの磁界放出の研究] tech./dosim.

A study of the magnetic field emissions from a vehicle-mounted wireless power transfer system for safe operation when charging EV batteries

掲載誌: Green Energy and Intelligent Transportation 2025; 4 (1): 100247

ワイヤレス電力伝送 (WPT) は電気自動車 (EV) のバッテリー充電の代替手段であり、特に事業用車両や移動に制約のある人々にとって重要である。WPTシステムの安全な運用は、システム設計者、設置者、エンドユーザーにとって関心事項となる。安全な運用の一側面として、高出力電磁界への潜在的ばく露が挙げられる。国際的には、システム設計者が設計とテストに利用できる、推奨されるばく露制限値を伴うガイドラインが存在する。シミュレーションは磁界レベルの予測に利用できるが、その精度向上のためには、物理的な測定と連携して開発されるべきである。充電中にエンドユーザーが位置する可能性のある領域において、WPTによって生成される電磁界に影響を与えるいくつかの要因が存在する。これらの要因について、自社設計のWPTシステムを電気自動車に後付けしたものを用いて調査が行われた。磁界は、推奨されるばく露レベルに対する性能評価、測定における傾向の観察、およびプローブ位置の影響を調査するために、様々な運転条件(アライメント、電力伝送レベル、プローブ位置)の下で車両周辺において物理的に測定された。コイル電流を測定し、物理的な値との比較のために、初期シミュレーションにおいて磁界の予測に利用した。初期シミュレーションは、磁界傾向を妥当な精度で予測した。大きさの差異が見られた場合、物理的な測定によって、車両アセンブリ内で使用される高周波ケーブル (初期シミュレーションには含まれていなかった) が磁界強度に寄与していることが明らかになった。全体として、磁界は10 kWの電力と良好なアライメントにおいて許容されるばく露制限値内に収まっており、コイルのミスアライメントが発生した場合でも、システムは最も厳しい制限値をわずかに超える程度であり、DC-DC システム効率はわずかに低下したに過ぎない、と著者らは報告している。

ばく露