[異なる座席位置における純電気自動車インバータの人体への電磁ばく露レベル] tech./dosim.

Electromagnetic exposure level of pure electric vehicle inverter to human body in different seating positions

掲載誌: Radiat Prot Dosimetry 2025; 201 (4): 270-283, article ID ncaf013

電気自動車(PEV)は、再生可能エネルギー源と環境に優しい移動手段への世界的な需要増加に伴い、グリーンな輸送手段としての市場シェアを着実に拡大している。しかしながら、PEVの運転中、主要な電力変換装置であるインバータシステムは、局所空間に強い電磁界を発生させる。このような電磁環境への長期ばく露は、人体に潜在的な影響を及ぼす可能性がある。この研究は、PEV車体、人体、および簡略化されたインバータの電磁環境モデルを確立した。有限要素法ソフトウェアCOMSOL Multiphysicsを用いて、最大出力で動作するインバータシステムによって生成される電磁界が、運転者および後部座席乗員の異なる組織における誘導電界の変化を計算し、分析した。その結果、車内の異なる座席位置において電磁界ばく露レベルに有意差が見られた。運転者の身体におけるばく露レベルは後部座席乗員よりも高かったものの、国際非電離放射線防護委員会ICNIRP)のばく露制限値を超過することはなかった、と著者らは報告している。

ばく露