この研究は、2.5-100 GHzの周波数範囲で、テントウムシ、働きバチ、スズメバチ、カマキリなど、幾つかの成虫昆虫について、脳を含む組織の比吸収率 (SAR) を推定し、電磁界エネルギー吸収によって生じ得る生物学的影響を予測した。有限差分時間領域 (FDTD) 法を用して数値ドシメトリを実行した。昆虫は、角皮、内部組織、脳組織を含む3組織の異質誘電体としてモデル化した。電磁界波源は単一周波数 (遠方界ばく露) の正弦波平面波としてモデル化した。その結果、昆虫の全身平均、組織平均、および1 mg SARを、10種類の入射平面波について、考慮された全ての周波数で決定した。SAR値は、1 mW/cm2の入射電力密度に正規化した。検討対象の昆虫では、内部組織と脳組織における電磁界吸収が最大となり、6、12、25 GHzで観測された。但し、テントウムシの脳組織では最大の電磁界吸収は60 GHzであった。得られた結果から、昆虫における電磁界エネルギー吸収は、周波数、偏波、昆虫の形態に大きく依存することが示された、と著者らは報告している。
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