携帯電話網の進歩に伴い、デバイスおよび基地局から発せられる高周波(RF)電磁界へのばく露をより効果的に研究するために、測定プロトコルを更新する必要がある。この研究は、5G時代の環境、自動誘発ダウンリンク(DL)、アップリンク(UL)ばく露を測定するための新しい活動ベースのマイクロ環境調査プロトコルを提案し、スイスでこのプロトコルを適用した結果を提示している。異なる都市化の程度を持つ5つの研究エリアを選び、人口集団におけるRF電磁界ばく露を評価するためにそれぞれのマイクロ環境を定義した。3つのデータ伝送シナリオ(機内モードのユーザー機器(非ユーザー)、DLトラフィック誘発(最大DL)、またはULトラフィック誘発(最大UL))を用いて実行した。放送からWi-Fiまで35の周波数帯を連続して測定するExpoM-RF 4ばく露メーターをバックパックに入れ、ユーザー機器から30 cm離れた位置に設置した。その結果、非ユーザーシナリオ中に測定された最高のRF中央レベルは、都市型ビジネスエリアで1.02 mW/m^2であった。ここでは、DLおよび放送帯がRFレベルの大部分を占めていた。非ユーザーシナリオと比較して、3.5 GHzの5G帯により、最大DL中にばく露レベルは大幅に増加し、中央値の50%が3.20-12.13 mW/m^2で、主に都市部で測定された。この帯の時分割特性により、DLビームフォーミングまたはこの周波数で放出されるUL信号からのばく露寄与を区別することができない。最大UL中に測定された最高レベルは特に農村のマイクロ環境であり、中央値の50%が12.08-37.50 mW/m^2の間であった。このシナリオ中のばく露の主要な寄与因子はモバイルUL 2.1 GHz帯であった。このプロトコルはスイスで成功裏に適用され、追加の9か国でも使用された。DLおよびULトラフィックの誘発はばく露の大幅な増加をもたらしたが、環境ばく露レベルは先行研究と同様であった。このデータは疫学研究やリスクコミュニケーション/リスク管理にとって重要である、と著者らは結論付けている。
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