この研究は、携帯電話がヒトの耳介領域に及ぼす熱作用を分析するため、男性40人を対象に、異なるモードで動作する携帯電話に制御下でばく露させた。温度変化は赤外線サーモグラフィーを用いて測定した。標準化した15分間の通話の前後に、携帯電話を耳介領域の皮膚表面に軽く当ててサーモグラムを撮影した。測定は、電源オフ、電源オン、機内の3つのモードで実施した。オフモード(平均温度上昇= 1.1 °C ± 0.2 °C)とオンモード(平均温度上昇= 1.9 °C ± 0.3 °C)での耳介領域の実験的温度上昇には統計的有意差(p = 0.03)が見られたが、機内モード(平均温度上昇= 1.4 °C ± 0.2 °C)とオンモードの間には統計的な差は見られなかった(p = 0.20)。サーモグラフィー測定と耳と携帯電話間の熱伝達モデルに基づくと、ヒトの耳がシステム内で最大の熱源であり、皮膚温度の上昇は主に携帯電話が皮膚表面からの熱放散を制限することによって起こることが示された、と著者らは報告している。
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