[ラットの耳下腺組織学に対する携帯電話から放せられる高周波電磁放射の影響 - 実験的研究] med./bio.

The effects of radiofrequency electromagnetic radiation emitted by mobile phones on rat parotid gland histology - an experimental study

掲載誌: Eur Rev Med Pharmacol Sci 2024; 28 (20): 4405-4419

この研究は、携帯電話放射耳下腺と周辺組織に生じるかもしれない組織病理学的変化を調べた。雌ラット30匹を3群(第1群:30日間ばく露、第2群:60日間ばく露対照群:非ばく露)に割り付けた。その後のばく露時間中、2時間/日、携帯電話放射ばく露した。ばく露は期間全体を通じて常に顔の同じ側に向けた。ばく露期間の終了時に、口腔顔面構造、耳下腺組織切片、その上にある皮膚、口腔粘膜、頸部リンパ節の検査、および口腔からの塗抹標本の採取を含む包括的な検査を行った。口腔上皮の剥離した扁平上皮細胞内の微小核の存在を明らかにするために、フォイルゲン染色を行った。その結果、両ばく露群では対照群と比較して、耳下腺中隔の線維芽細胞有意な活性化が認められた。また、両ばく露群で、頸部リンパ節の反応性変化、口腔上皮の角質増殖、真皮および口腔粘膜固有層における線維芽細胞の活性化も検出された。真皮線維症および固有層線維症は、対照群と比較して、第2群で有意に増加した。さらに、耳下腺血管うっ血、真皮線維症、および固有層線維症は、第1群と比較して第2群で有意に増加した。これらの知見は、携帯電話放射へのばく露が、実験ラット耳下腺および周辺組織病理学的変化をもたらす可能性があることを示唆している、と著者らは結論付けている。

ばく露