[ミリ波ばく露下における角膜の電界分布および吸収電力密度に対するまつ毛の影響] tech./dosim.

この研究は、数値モデルを用いてミリ波と角膜の相互作用を調査し、解剖学的に正確な眼モデル内での電磁界分布および吸収を特徴付けることを目的としており、まつ毛の影響も考慮している。有限差分時間領域（FDTD）法を用いて、20.0 GHzから100.0 GHzまでの周波数でヒト眼モデルにおける電磁放射の相互作用をシミュレーションした。さらに、有限差分（FD）法に基づくスキームを用い、XFdtd内での熱センサーを用いて眼モデル内の温度分布の上昇を解析した。その結果、特にまつ毛および眼瞼に隣接する角膜領域で、電磁界の分布が不均一に強化されることが明らかとなった。電磁界パターンは類似しているものの、まつ毛の有無は温度差にほとんど影響を与えなかった。しかし、100.0 GHzにおいて眼瞼の表皮による放射吸収の増加が示され、角膜温度の上昇を抑制していることが強調された、と著者らは報告している。