This is a preprint. It has not been peer-reviewed yet.
携帯電話は無線サービスを最適化するために、周囲の基地局からの受信信号強度の指標(SSI)を継続的に監視および評価している。これらのSSIは、基地局および携帯端末デバイスの両方からのばく露に関連付けることができるため、人口規模での高周波(RF)電磁界ばく露の評価に利用可能である。ETAIN(Exposure To electromAgnetic fields and plaNetary health)プロジェクトの一環として、市民科学を活用して「5G Scientist Monitor」と名付けられたオープンアクセスのRFばく露アプリをスマートフォン向けに開発した。この研究は、アプリのSSIを電界値に変換してRFばく露を推定するための測定プロトコルを示している。フランス(リヨン)の4か所およびオランダの14か所で行われたパイロット研究の測定結果を提示し、各国で最も一般的なネットワークプロバイダーを使用した3つの異なる電話モデルを用いている。測定は、通話やデータ通信などの異なる使用シナリオを実行中に行われた。遠方界波源からのばく露はExpoM-RF4を使用し、携帯端末からのばく露は人体装着型電界プローブを使用して測定した。2分間の集計を分析のサンプル単位とし(オランダ:n=891、フランス:n=395)、回帰分析では、ロングタームエボリューション(LTE)のSSIと遠方界ばく露との間に正の対数線形関係があることが示された(フランスの正規化RSSIの係数:0.91 [95% CI: 0.55 - 1.28]、オランダ:1.09 [95% CI: 0.96 - 1.22])。一方、データ通信シナリオ中の耳(-0.31 [95% CI: -0.46 - -0.16])および胸部(-0.20 [95% CI: -0.37 - -0.03])での端末関連RFばく露に対しては負の対数線形傾向が観察された。これらの結果は、「5G Scientist Monitor」アプリがスマートフォンベースのRF電磁界推定に実装可能であることを示している。但し、個々の測定点における不確かさは、ばく露推定の精度を向上させるためにさらなるデータ収集と分析が必要であることを示唆している、と著者らは結論付けている。
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