研究のタイプ: レビュー/サーベイ論文

[屋内変圧器からの超低周波電磁界に関する職業および居住環境でのばく露評価研究のレビュー] review

Extremely low-frequency electromagnetic fields from indoor transformers: a review of occupational and residential exposure assessment studies

掲載誌: Cogent Eng 2024; 11 (1): 2399302

このレビュー論文の著者らは、屋内変電所からの超低周波(ELF)電磁界への職業ばく露および居住環境ばく露による健康影響を評価するため、公開された研究の証拠を統合して検討した。PECOフレームワークを使用して証拠を文書化し、PRISMA(系統レビューおよびメタ分析のための優先報告項目)に基づき、選定基準に一致する研究を選定した。PRISMAガイドに従い、合計13報の研究を本レビューの対象に包含した。居住環境ばく露の評価研究で確認された最高の磁界ばく露レベルは変電所から0.2 m上方で11.60 µT、家庭用電化製品による最低値は0.1 µTであった。職業ばく露評価では、変圧器室での最高ばく露レベルは4.67 µT、最低は>0.05 µTであった。がんは居住環境ばく露研究において最も多く見られ、長期間のばく露(34年以上)と関連していた。職業ばく露研究では非特異的なばく露症状がみられ、ばく露期間は3年および18ヶ月であった。屋内変電所からのELFの平均ばく露レベルが重大な健康リスクをもたらす可能性があるという証拠は不十分である、と著者らは結論付けている。

ばく露