[典型的なシナリオにおける5G基地局の環境電磁放射レベルに関する研究] tech./dosim.

この研究は、幾つかの典型的なシーン（開放空間、建物集中エリア、ユーザーと建物が集中するエリア）を選定して電磁放射を監視し、周囲の放射電力密度と基地局の背景との関係を分析した。その結果、5G基地局の環境放射電力密度に大きな影響を与える要因として、伝送距離、基地局の分布、ユーザー密度、建物反射の重畳効果などが含まれることが示された。放射エネルギーは距離と共に急速に減衰する。建物分布密度が大きすぎると、反射波による重畳効果が50～70 mの距離に集中する。ユーザー密度が減少すると（反射波の重畳効果が低下）、5Gモニタリング値は直接波減衰の法則に従い、距離の増加と共に急速に減少する。シンプルなアクセス条件で測定された放射値が高いポイントは、高速ダウンロード条件でも測定値が高かった。5G携帯電話の普及とユーザー密度の増加に伴い、単一ユーザーのリソース利用が通常の運用状態に低下し、放射環境への影響がさらに軽減される見込みである、と著者らは結論付けている。