この研究は、国際非電離放射線防護委員会(ICNIRP)がヒトに対して設定した職業ばく露限度(Oc:0.4 W/kg)の全身比吸収率(wbSAR)で母ラットをばく露させると発達に障害が生じ、一般公衆ばく露限度(Pu:0.08 W/kg)での影響は少ないという仮説を検証した。産仔の評価項目ならびに体重および体長を、発達のランドマークの年齢に伴って出生時から定期的に記録した。その結果、雄の新生仔は、OcおよびPuの両群で耳介分離と眼開が早く、Pu群のみで切歯の萌出が早かった。Oc群の雄は、性成熟期まで体重が低く維持された。OcおよびPuばく露群の雌は、耳介分離と眼開が早かったが、体重は類似していた。これらのデータは、母ラットがヒトの職業および一般公衆のばく露限度で日常的に900 MHz連続波にばく露された場合、子孫の発達時間に変動が生じる可能性を示唆している、と著者らは結論付けている。
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