[磁気共鳴画像法における高周波ドシメトリの数値シミュレーション] tech./dosim.

この研究は、磁気共鳴画像撮影（MRI）で脳スキャンを受ける患者が高周波（RF）電磁界にばく露される際の脳の吸収電力を推定した。3次元のPennesの生体熱方程式を修正し、MRIスキャン中の0.3-1.5 Tの範囲（12.77-63.87 MHz）での脳内温度分布および潜在的な熱効果を計算的に解析した。その結果、体内組織の瞬時温度分布において、t = 20.62秒では0.2 ℃、t = 30.92秒では0.4 ℃であり、1.03分および2.06分で記録された最高温度はそれぞれ0.4 ℃および0.6 ℃であった。脳内組織の体内温度分布から測定された温度に基づき、RF電磁界にばく露された患者では熱の蓄積が生じ、結果として患者の体温上昇を防ぐことは困難であることが示された、と著者らは報告している。