この研究は、超高静磁界が線虫(C. elegans)の初期胚分裂および発生に与える影響を調べた。体内に受精卵を含む初期成虫親を4-27 Tの静磁界にばく露した。エンドポイントとして、P0線虫の生殖腺内の有糸分裂細胞数、初期胚細胞紡錘体の局在、胚の孵化、およびF1およびF2世代の線虫の生殖および発生指標を調べた。その結果、生殖細胞周期への明らかな影響は認められなかったが、14 Tおよび27 Tの静磁界は初期胚細胞における多極紡錘体形成の割合を有意に増加させ、胚期で曝露されたC. elegansの発生速度および寿命を低下させることが示された。初期胚細胞の紡錘体異常、非対称胚分裂に関連する遺伝子の発現抑制、および分裂溝における非筋ミオシンNMY-2の異常発現が、超高SMFsによって誘導される胚発生の遅延に重要な役割を果たしていた、と著者らは報告している。
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