高速度・遅延の無線通信に対する需要が増大する中、5Gの新しい基地局が最近展開され、これにより、高周波(RF)電磁界へのばく露が公衆衛生に及ぼす潜在的な影響について懸念が高まっている。RFばく露は、送信元の種類に応じて、アップリンク(デバイスから基地局への送信)とダウンリンク(基地局からデバイスへの送信)の伝送に分類される。この研究は、5Gおよびそれ以前の世代で動作するモバイルデバイスによるアップリンクばく露を分析した。パリ地域において、音声通話、ビデオ通話、ファイルアップロードの3種類のサービスを評価するため、合計380の測定ポイントを選定した。異なるサービスおよび周波数帯における平均送信(TX)電力、スループット、接続時間、エネルギー利用効率を比較した。5Gの影響を評価するために、5G機能を有効にした場合と無効にした場合の測定結果を比較した。その結果、データ集約型のサービス中にモバイル電話がより高い電力を放射することが示された。また、5Gで動作するモバイル電話は4Gよりも低いTX電力を放射することがわかった。さらに、アップリンクばく露レベルは放射時間にも依存しており、特定のファイルサイズをアップロードする際の時間はスループットに依存する。したがって、伝送されたビットあたりの放射エネルギー消費量、すなわち伝送されたビットあたりの放射エネルギー(REBT)も調査した。その比較では、ファイルアップロードにおけるREBTは4Gで9.65 mJ/Mb、5Gで5.1 mJ/Mbであり、5G技術の採用により放射エネルギー消費が大幅に減少することが示された。この研究は、5Gに関連するアップリンクRFばく露の理解を深め、公衆衛生リスク評価に重要な洞察を提供するものである、と著者らは結論付けている。
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