[超低周波電磁界に職業的にばく露された労働者のばく露評価および細胞遺伝学的バイオモニタリング研究] med./bio.

ヒト細胞遺伝学的バイオモニタリング（HCB）は、労働環境が労働者のDNAの完全性に及ぼす潜在的な影響を評価するために長く使用されてきた。しかし、超低周波（ELF）電磁界への職業ばく露の遺伝毒性効果に関するHCB研究は、ばく露評価の質によって制約されてきた。具体的には、ばく露評価の方法、ばく露指標の選択、およびばく露群の定義に関する懸念が提起されていた。この研究は、電力部門の88人の労働者の末梢血リンパ球を対象に、コメットアッセイおよびサイトキネシスブロック微小核アッセイを用いて、ELF磁界への職業ばく露の遺伝毒性作用を評価し、労働者の実際のばく露を3日間連続で考慮した。ばく露群の定義に異なる方法を適用した。全体として、要約されたELF磁界データは、全研究集団において低いばく露レベルを示した。また、職種のみに頼ることは、12人の労働者をばく露群に誤分類する可能性があることも示された。この著者らは、個人ばく露データと職種に基づく階層的凝集クラスタリングを組み合わせて、ばく露群を定義することを提案している。最終結果から、職業ばく露が有意に遺伝的損傷を生じないことが示された。他の要因、例えば年齢や過去の喫煙が、ELFばく露よりも細胞遺伝学的検査結果に影響を与える可能性がある、と著者らは結論付けている。