この研究は、多国間症例対照研究MOBI-Kidsにおける携帯電話使用(MPU)の差別的および非差別的な記憶想起の誤差の可能性を評価した。8か国の10-24歳の702人の被験者からのインタビュー日までの3か月、1年、および2年前の自己申告によるMPUと、ネットワーク事業者の請求記録データを比較した。Spearman順位相関係数、Kappa係数、および幾何平均比(GMR)を用いた。その結果、症例と対照でMPUの記憶想起推定値に実質的な違いは認められなかった。直近3か月における自己申告と請求記録のMPUのSpearman順位相関係数は、通話回数および通話時間についてそれぞれ0.57および0.59であった。参加者は平均して、通話回数を過小評価し(GMR = 0.69)、通話時間を過大評価していた(GMR = 1.59)。国、携帯電話の使用開始からの年数、インタビュー時の年齢、および性別は、通話回数または通話時間の記憶想起精度に影響を及ぼさないようであった。記憶想起の誤差の傾向は自己申告のMPUのレベルとともに見られ、低レベル使用の過小評価および高レベル使用の過大評価が、通話回数および通話時間の両方について見られた。参加者の自己申告のMPUには系統誤差および無作為誤差の両方が認められたが、症例と対照間で差別的な記憶想起誤差の証拠はなかった。とはいえ、これらのばく露測定の誤差の原因は、子どもの携帯電話使用と潜在的な脳腫瘍リスクとの関連に関するMOBI-Kids研究結果の解釈において考慮する必要がある、と著者らは結論付けている。
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