[妊娠初期の胎児の高周波電磁界ばく露評価] tech./dosim.

RF-EMF Exposure Assessment of Fetus During The First Trimester of Pregnancy

掲載誌: IEEE Access 2024; 12: 75311-75322

この研究は、26歳の女性の体内に埋め込んだ子宮-胎児ユニット(UFU)の高周波RF電磁界ばく露の計算解析について説明している。現実的なUFUモデルを、異なる胎児の特定の発育段階(7週、9週、11週)の超音波画像から取得し、深層学習に基づくセグメンテーション手法を開発した。各UFUモデルを、26歳の女性の計算電磁界モデルに挿入した。胎児比吸収率SAR)を、市販の数値電磁界ソルバーを使用して一般的なRF周波数で推定した。一般的に用いられる携帯電話アンテナである反転Fアンテナ(IFA)を波源に用いた。胎児のSARは、各種周波数、携帯電話の位置、およびUFUの年齢の組み合わせについて得た。その結果、全てのケースで、胎児のSARは国際非電離放射線防護委員会ICNIRP)のばく露制限値の80 mW/kgを大幅に下回っていることが示された。更に、胎児子宮組織に置き換えて、子宮組織(すなわち、UFUと同じ体積および形状で、同じ場所にある子宮組織)のSARを計算したところ、子宮のSAR値は、胎児のSAR値とほとんど差がないことが確認された、と著者らは報告している。

ばく露