[COSMOS研究における定量的リスク推定を最適化するための自己申告による携帯電話使用の回帰校正] tech./dosim.

Regression calibration of self-reported mobile phone use to optimize quantitative risk estimation in the COSMOS study

掲載誌: Am J Epidemiol 2024; 193 (10): 1482-1493, article ID kwae039

携帯電話使用と健康に関するコホート研究(COSMOS)」では、自己申告および事業者記録データを繰り返し収集してきた。自己申告情報を用いて健康影響を評価する際には測定誤差が生じやすいが、事業者データは研究対象集団の一部に対してのみ前向きに利用可能であり、過去の携帯電話使用をカバーしていない。この研究は、利用可能なデータを最適化しバイアスを減らすため、COSMOS内で携帯電話ばく露履歴を構築するためのさまざまな統計的アプローチを評価した。シミュレーション研究では、二値の健康アウトカムを用いて、4つの回帰校正(RC)方法(単純、直接、逆、および位置、形状、スケールの一般化加法モデル)、完全ケース(CC)分析、および多重代入法(MI)の性能を評価し比較した。デンマーク、フィンランド、オランダ、スウェーデン、および英国の参加者から、ベースライン時(2007-2012年)に収集した自己申告および事業者記録の携帯電話通話データを用いた。その結果、単純、直接、および逆のRC方法を用いて得られたパラメータ推定値は、CC分析やMIで得られたものよりもバイアスが少なく、平均二乗誤差が低かった。RC方法は、自己申告データを一部の参加者に利用可能な客観的な事業者記録データと組み合わせることで、携帯電話使用と健康アウトカムの関係の推定をより正確に行えることが示された、と著者らは報告している。

ばく露