[低周波正弦波磁界によって誘発されるヒトの磁気閃光知覚の閾値と機序] med./bio.

Thresholds and Mechanisms of Human Magnetophosphene Perception Induced by Low Frequency Sinusoidal Magnetic Fields

掲載誌: Brain Stimul 2024; 17 (3): 668-675

事実上全ての人が電力周波数磁界(50/60Hz)にばく露されており、これが体内に電界電流誘導し、脳機能を潜在的に調整することがある。中枢神経系での磁界による誘導電界は、ちらつく視覚的知覚(磁気閃光委)を生じる可能性があり、これは労働者および一般公衆を防護するための国際的な磁界ばく露ガイドラインおよび推奨値の基礎を成している。しかし、磁気閃光の知覚閾値は40年前の小規模な未再現研究で推定されたものであり、不確かさが大きく、関与する相互作用部位の問題が未解決のままであった。この研究は、経頭蓋交流磁気刺激(tAMS)と呼ばれる刺激法を用いて、経頭蓋交流電流刺激(tACS)に相当する定位正弦波電界を与えた。磁気閃光の知覚を、0-50 mTの磁界(眼部または後頭部へのばく露)で20、50、60、100 Hzの周波数でばく露された81人のボランティアで定量化した。その結果、tAMSによる確実な磁気閃光の知覚が頭皮感覚なしに誘発され、これはtACSと比較して大きな利点であることが示された。バイナリロジスティック回帰を使用して周波数依存の閾値を定量化し、条件依存の知覚確率を確立した。その結果は、誘導された電流密度網膜杆体細胞の間の相互作用を支持するものであった。これらの結果は、国際的な安全ガイドラインに対する基本的かつ即時の意味を超えて、磁気閃光の知覚の基礎となる相互作用部位を特定するために、tAMSが網膜疾患の鑑別診断および神経調節療法の可能性を探るための支持を提示するものである、と著者らは結論付けている。

ばく露