[メキシコシティ大都市圏における小児急性リンパ芽球性白血病の症例の空間的クラスタリングの証拠:小児白血病の原因の同定のためのメキシコ機関間協力グループからの報告] epidem.

Evidence of spatial clustering of childhood acute lymphoblastic leukemia cases in Greater Mexico City: report from the Mexican Inter-Institutional Group for the identification of the causes of childhood leukemia

掲載誌: Front Oncol 2024; 14: 1304633

小児急性リンパ芽球性白血病ALL)の症例には地理的な不均一分布があり、異なる環境要因の存在が関連している可能性が示唆されている。この研究は、メキシコシティ大都市圏(GMC)におけるALLの症例の地理的分布を、人口集団ベースの症例対照研究で調べた。症例群には18歳未満で、GMCに居住し、新たにALLと診断された子どもを包含した。対照群白血病のない患者で、二次レベルの公立病院から性別、年齢、保健機関でマッチングして抽出した。診断時(症例)またはインタビュー時(対照群)の前年の居住地を地理位置情報に用いた。空間クラスター(SC)の検出には、クルドルフの空間スキャン統計を用いた。各クラスターにおける相対リスクRR)、関連するp値、含まれる症例数を得た。その結果、全体でALL症例1054人を分析した。そのうち408人(38.7%)が検出された8つのSCに分布していた。主なクラスターに対してはRR = 1.61(p<0.0001)が観察された。残りの7つについても同様の結果が得られた。さらに、SCと電気設備および石油化学施設との近接度が認められた。GMCの特定地域におけるSCの同定は、小児ALLの病因における環境要因の可能性の役割を示唆している、と著者らは結論付けている。

ばく露