この研究は、成体の雄のC57BL/6マウスを対象に、5G通信の動作周波数の1つである4.9 GHzの高周波(RF)電磁界への長期ばく露が腸内微生物叢および代謝物プロファイルに及ぼす影響を調べた。マウスを擬似ばく露群とばく露群に割り付け、ばく露群を平均電力密度(PD)が50 W/m2の4.9 GHzのRFに1時間/日、3週間全身ばく露した。RFばく露後、マウスの糞便サンプルを採取し、16S rRNA遺伝子シーケンシングおよびLC-MS法で腸内微生物および代謝物を検出した。その結果、ばく露群で腸内微生物組成が変化し、微生物の多様性が減少し、微生物のコミュニティ分布が変化したことが示された。代謝プロファイリングでは、ばく露群で258種の代謝物が有意に異なる量で検出され、うち57種がKyoto Encyclopedia of Genes and Genomes(KEGG)経路に分類された。また、機能的相関分析では、腸内細菌叢の属の変化が糞便代謝物の変化と有意に相関していることが示された。これらの結果は、4.9 GHzのRFばく露と腸内微生物叢および代謝プロファイルの変化が関連していることを示唆している、と著者らは結論付けている。
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