[携帯電話放射はヒトの細胞において遺伝毒性作用を惹起し、ガンマ線の影響を有意に高める] med./bio.

Mobile telephony radiation exerts genotoxic action and significantly enhances the effects of gamma radiation in human cells

掲載誌: Gen Physiol Biophys 2024; 43 (2): 103-120

この著者による先行研究では、a) 携帯電話電磁界電磁放射、b) 高用量のカフェイン、およびc) これらの2つのストレス要因の組み合わせによる、ヒト末梢血リンパ球(HPBL)における染色体損傷誘発が報告されている。今回、同じ被験者のHPBLを、0.1、0.3、または0.5 Gyのガンマ線ばく露したところ、用量依存的により多くの異常が認められた。これらのガンマ線の用量にばく露した細胞を、電磁界に事前に15分間ばく露したところ、全ての被験者で個々のストレス要因によって誘発される異常の合計数よりも有意に増加した。従って、最新の国際非電離放射線防護委員会ICNIRP)の最新のばく露制限よりも約136倍低い電力密度電磁界ばく露は、単独でも遺伝毒性を有することから、ガンマ線遺伝毒性作用を有意に増強させた。同様の用量のガンマ線診断および治療の目的で使用されることから、治療期間中のリスクの増加について人々は認識すべきである、と著者は述べている。

ばく露