生体分子はテラヘルツ帯域で振動および回転するため、テラヘルツ電磁界の生物学的影響は生理学的および医学界から大きな注目を集めている。イオンチャネルは生体電気信号の基礎であるため、イオンチャネルに対するテラヘルツ電磁界の影響を研究することは重要である。この論文は、Kv1.2カリウムイオンチャネルに対する、6、15、25 THzのテラヘルツ電磁界の影響を、分子動態シミュレーションで調べた。その結果、15 THzの電磁界がKv1.2カリウムイオンチャネルの透過性を有意に高める(電界を印加しない場合よりも1.7倍)可能性があることが示された。水分子の挙動を分析することにより、15 THzの電磁界は、カリウムイオンがチャネルを通過する際の凍結および緩和プロセスの継続時間を短縮し、直接ノックオンモードの割合を増加させ、Kv1.2カリウムイオンチャネルの透過性を高めることが示された、と著者らは報告している。
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