この研究は、屋内の分散型アンテナシステム(DAS)の設置がヒトのばく露全体に及ぼす影響を調べた。この分析では、屋外基地局や屋内DASからのばく露を含むダウンリンクばく露、ならびに携帯電話からのアップリンクばく露の両方を考慮した。フランスのある機関の敷地内と2つの地下鉄駅で、DASアンテナを選択的にアクティブまたは非アクティブにする機能を備えた測定キャンペーンを実施した。全体的なばく露量は、欧州プロジェクトLEXNETの一部として開発された「ばく露指数(EI)」尺度を用いて評価した。EI尺度では、基地局とモバイルデバイスの両方からのばく露、ならびに特定のサービス(データ通信や音声通話等)を考慮した。その結果、屋内DASを導入すると、セルラーネットワーク接続の品質が向上しつつ、全体的なばく露が低減されることが示された。ばく露低減の程度は、携帯電話サービスの影響に加えて、追加の波源の存在によって大きく影響される。具体的には、追加の波源が最小限の場所ではばく露の大幅な低減が観察されているが、追加の波源がある場所では減少率は比較的低い、と著者らは報告している。
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