この研究は、ヒトの年齢と体重が、携帯電話特有の高周波電磁界(RF、1950 MHz)のDNA損傷特性に影響するかどうか、また、職業上関連するばく露による遺伝毒性に影響する角化を調べた。3群(若齢の正常体重群、若齢の肥満群、および高齢の正常体重群)からプールした末梢血単核球(PBMC)を、異なる比吸収率(SAR、0.25、0.5、および1.0 W/kg)でばく露し、異なる分子機構でDNA損傷を生じる各種化学物質(CrO3、NiCl2、ベンゾ[a]ピレンジオールエポキシド(BPDE)および4-ニトロキノリン1-オキシド(4NQO))で同時または順次処理した。その結果、1.0 W/kgで16時間ばく露後の高齢の正常体重群の細胞では、DNA損傷が有意に増加した(血清なしで 81%、血清ありで 36%)。同時ばく露実験では全体として、化学的に誘発したDNA損傷に対するRFばく露の影響は群間で認められなかった。但し、若齢の肥満群におけるBPDEとSAR 1.0 W/kgの同時ばく露では、DNA損傷の中程度の減少が認められた(18%減少)、と著者らは報告している。
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