活性酸素種(ROS)および活性窒素種(RNS)は、自然な細胞プロセス、細胞内シグナル伝達の結果として、あるいは、疾病または酸化性の化学的ストレス因子および非化学的ストレス因子へのばく露に関連す有害反応として形成される。ROSおよびRNSの作用は最近、活性酸素窒素種(RONS)と総称され、逆境または病気の進行に関連する因果関係を捉え、整理し、評価し、描写するための、数々の有害結果経路(AOP)において非常に重要となっている。RONSは、そうしたAOP内で有害結果(AO)へとつながる応答の連鎖において重要事象(KE)として機能する潜在的可能性があるが、それ自体がAOP事象とはならずに、AOPの連続した事象への応答を調節することも知られている。このため、「ミステリーか、あるいはROSか」という一連のワークショップで、ナノ粒子、化学物質、電離および非電離放射線といったストレス因子へのばく露に関連した疾病および有害影響におけるRONSの役割を解明するため、相当の議論が行われてきた。この総説の著者らは、RONS形成の背景を紹介し、RONSの直接および間接的な影響について考察し、異なる研究分野での用語の多様性に取り組み、AOP研究者コミュニティ内で共通の事象用語を定義するための調和の取れたアプローチの策定のためのガイダンスを提供している。
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