[高圧直流送電線の近傍での任意形状の建物に対する3D電界の計算] tech./dosim.

Computation of 3-D Electric Field on Buildings of Arbitrary Shape near HVDC Transmission Lines

掲載誌: IEEE Access 2023; 11: 44798-44805

超高圧直流(UHVDC)送電線の設計や環境影響評価において、電界の予測は重要な要素であるが、従来の方法では、住宅の複雑な形状と、束ねられた線路導体の同時解析は困難であった。この問題に対処するため、この論文の著者らは、HVDC送電線の近くの任意の形状の建物上の3D全電界を計算するため、磁束追跡法と組み合わせた線領域要素ハイブリッド境界要素法を提案している。線要素と面要素を、それぞれ束ねられた線路導体と建物を離散化するために用いた。その結果、住宅の上部での最大相対誤差は約10%であった。その適用可能性を、実際の UHVDC送電プロジェクトで遭遇した幾つかのケーススタディで実証したところ、欄干の壁が住宅のプラットホーム上の電界を弱める可能性があることが示された。この論文で紹介しているケースでは、電界が約58%低減された、と著者らは報告している。

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