この研究は、雄ラットの精子の質および量、ならびに精巣の構造に対する、超低周波(ELF)磁界への長期ばく露の影響を調べた。雄のSprague-Dawleyラット60 匹を無作為に6群に割り付けた[訳注:原文に忠実に翻訳しているが、後述のように群の数は8である]。ELF磁界(50 Hz、100 μT)に 1時間/日で52日間(グループ 1)、4時間/日で52日間(グループ 3)、1時間/日で5日間(グループ5)、4時間/日で5時間(グループ7)のいずれかにばく露した。グループ2、4、6、8は、それぞれグループ 1、3、5、7と同じ期間で擬似ばく露した。その結果、ばく露群(1時間/日で52日間、4時間/日で52日間、4時間/日で 5日間)では擬似ばく露群と比較して、精子の数と運動性の両方が有意に減少した(p < 0.05)。ばく露群(4時間/日で5日間)では対照群と比較して、血清テストステロンレベルが有意に減少した(p < 0.05)。ばく露群(4時間/日で5日間)では、精細管、精細管上皮、間質組織の体積に有意な減少が認められた。ばく露群(4時間/日で5日間)では尿細管の長さも18%減少した。これらの結果は、ELF磁界が精母細胞の数と運動性を低下させ、精巣組織の構造変化を誘導し得ることを示している、と著者らは結論付けている。
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