[頬側小核アッセイを用いた携帯電話放射の遺伝毒性作用の比較評価] med./bio.

A Comparative Evaluation of the Genotoxic Effects of Mobile Phone Radiation Using Buccal Micronucleus Assay

掲載誌: J Dent 2023; 24 (1) Suppl: 118-124

この研究は、口腔粘膜細胞における小核MN)形成頻度に対する携帯電話放射の影響を、20-38歳の携帯電話ユーザー50人で調べた。各被験者の左右の頬粘膜からサンプルを採取した(合計100個)。全ての参加者は、自分の携帯電話の使用習慣についてのアンケートに回答した。更に、年齢、性別、体格指数(BMI)等の個人情報も評価した。各サンプルの合計1000個の細胞についてMNを評価した。その結果、フォイルゲン染色では、ばく露群および非ばく露群におけるMNの平均数は、それぞれ0.71±1.13および0.57±1.36であった。また、パパニコロウ染色では、ばく露群および非ばく露群のMNの平均数はそれぞれ6.94±6.61および6.54±6.88であったが、これらの差は有意ではなかった(p> 0.05)。非特異的DNA染色におけるMNの頻度は、DNA特異的染色よりも有意に(5-6倍)高かった。年齢、性別、BMI、およびその他の携帯電話の使用習慣に応じたMN頻度の間に統計的有意差は認められなかった(p> 0.05)、と著者らは報告している。

ばく露