高圧電力線(HVPL)からのコロナイオン[電力線の高電圧により気体分子が電離して発生する正および負イオン]は、浮遊汚染微粒子の静電荷を増加させ、吸入時に微粒子のばく露量を増加させる可能性がある。この研究は、交流(AC)HVPLの近傍での居住に関連した小児白血病のリスク上昇の可能性を調査するため、HVPLの風上、風下、およびHVPLから離れた場所での粒子の電荷状態および大気電気パラメータを測定した。その結果、バックグラウンドレベルからの顕著な電荷状態の変化が観察されたが、ほとんどのHVPLは電荷量を大幅に増加させなかった。特定の種類のHVPLの影響が最も大きく、正味電荷がバックグラウンドの15倍に増加することが示された。但し、降雨時の電荷変化の大きさは、最も極端なHVPL測定に匹敵した。現在の成人の肺モデルに基づく証拠から、大気粒子の動力学を変える可能性のあるレベルまで電荷が増強されることはあるものの、肺への沈着が増加する可能性は低いと考えられる、と著者らは結論付けている。
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