この研究は、携帯電話使用時の頭蓋ばく露の尺度として、新生ラットの大脳皮質の一次皮質ニューロン(PCN)に対する電磁放射の神経への影響、ならびにヒスポロン(HIS)[ポリフェノールの一種。抗がん作用、抗糖尿病作用、抗酸化作用、抗ウイルス作用、抗炎症作用が報告されている]とその誘導体の保護的役割を調べた。PCNを生後1日目の新生ラットから分離して培養し、動作周波数2100 MHzの通話モードの携帯電話から発せられる電磁放射に比吸収率(SAR)1.6 W/kgで2時間ばく露し、HISおよびその誘導体で処理した。ミトコンドリア経路を介したアポトーシス促進遺伝子および抗アポトーシス遺伝子の調節によるアポトーシスの誘導、ならびに試験化合物による保護を評価した。電磁放射ばく露群のPCNでは、ピラゾール[複素環式芳香族化合物のアミンの一種。ヒトに対して薬理効果がある]の誘導体がミトコンドリア損傷を介して活性酸素種(ROS)のレベルを低下させることで、アポトーシス促進遺伝子および抗アポトーシス遺伝子のレベルを調節することによりアポトーシスを減少させることが認められた。ピラゾール化合物には、抗酸化特性と抗アポトーシス特性があることが示された、と著者らは報告している。
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