研究のタイプ: レビュー/サーベイ論文

[高周波電磁界への親のばく露と主に小児の造血系悪性新生物(リンパ腫、白血病)および中枢神経系腫瘍との関連:系統的レビュー] review

Relationship between parental exposure to radiofrequency electromagnetic fields and primarily hematopoietic neoplasms (lymphoma, leukemia) and tumors in the central nervous system in children: a systematic review

掲載誌: Rev Environ Health 2024; 39 (3): 499-510

この系統レビューは、高周波電磁界への親の職業ばく露と、子どもの中枢神経系腫瘍の発症との関係に関する全ての証拠を照合し、この関連性を評価することを目的とした。このレビューは、「系統レビューおよびメタ分析の優先報告項目(PRISMA)」ガイドラインに従って作成された。 PubMed、EmbaseおよびWeb of Scienceを1990年1月から2021年4月まで検索した。検索は "occupational" AND "child" AND "electromagnetic" AND "cancer" の検索文字列を用いて実行した。その結果、17報の論文が包含クライテリアを満たした(症例対照研究13報、コホート研究2報、メタ分析2報)。ほとんどの研究で、結果を限定する幾つかの方法論的な弱点が示された。結果に関する一貫性の欠如、およびレビューされた研究の不均一性のため、高周波電磁界への親の職業ばく露の影響に関する一連の証拠は明確ではなかった。研究の実施方法における方法論的な不均一性が、結果の一貫性の欠如の原因となっている可能性がある。全体として、一連の証拠からは、高周波電磁界への親の職業ばく露と子どものCNS腫瘍の発生との関係について結論を下すことはできない、と著者らは述べている。

ばく露