[オーストラリアのメルボルンにおける高周波電磁エネルギー環境の調査] tech./dosim.

A survey of the radiofrequency electromagnetic energy environment in Melbourne, Australia

掲載誌: Radiat Prot Dosimetry 2023; 199 (6): 519-526

オーストラリア放射線防護・原子力安全庁は2022年の3月と4月に、環境中の高周波RF)電磁エネルギーレベルの測定および特徴付けのための集中的なキャンペーンをメルボルン首都圏地域で実施した。市内全域の50か所を訪問し、ラジオ・TV放送、Wi-Fiおよび移動通信サービスを含む、100 kHzから6 GHzまでの広範な周波数範囲の信号を検出・記録した。測定された最も高いRFレベルは2.85 mW/cm2で、これは同国の基準(放射線防護規格RPS S-1)で規定された関連する制限値の0.14%に相当する。この結果から、近郊の30か所で測定されたRFレベルに対してはラジオ放送信号の寄与が最も大きく、残りの20か所では携帯電話基地局からのダウンリンク信号の寄与が最も大きいことが示された。それら以外で、記録されたRFばく露の合計に対して1%を超える寄与が認められたのは、いずれの地点でもTV放送およびWi-Fiだけであった。測定されたRFレベルは全て、RPS S-1で規定された一般公衆のばく露に対する許容限度よりも十分に低く、健康ハザードを与えるものではない、と著者らは結論付けている。

ばく露