この系統的レビューは、高周波(RF)電磁界ばく露と、それによって生じるかもしれない健康影響についての研究の現状を、定量的分析を通じて更新し、動物種、系統、性別または遺伝子型の制限のない実験動物(げっ歯類)における腫瘍発生リスクの上昇を評価することを意図している。このレビューは、「系統的レビューおよびメタ分析のための優先的報告項目(PRISMA)」ガイドラインに準拠して実施し、米国国家毒性プログラムの健康評価翻訳局(OHAT)による「ヒトおよび動物研究に対するバイアスのリスク格付けツール」を参照して個々の研究を評価した。合計27報の研究を腫瘍発生の評価に適格とみなし、そのうち23報についてメタ分析を実施し、全身レベルまたは様々な臓器/組織での悪性および良性の両方の腫瘍発生のリスク上昇の可能性を評価した。その結果、検討したほとんどの組織で、RFばく露とがんのリスク上昇/低下との有意な関連は認められなかった。有意なリスク上昇/低下は、心臓、中枢神経系/脳、および腸での悪性腫瘍についてのみ数値的に観察可能であった。しかしながら、証拠全体の評価では、RFばく露と全ての組織での悪性新生物の発生との関連の証拠は低いか不十分である、と著者らは結論付けている。
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