[電磁安全性における論争] misc.

Controversy in Electromagnetic Safety

掲載誌: Int J Environ Res Public Health 2022; 19 (24): 16942

この総説の著者は、電磁界の安全性を巡る論争について以下のように述べている。環境中の電磁界の劇的な増加は、世界中で一般公衆の懸念につながっている。世界保健機関WHO)は、この分野における過去70年間の研究に基づき、この領域の科学的知識は今やほとんどの化学物質よりも広範囲で、現在の証拠は、低レベルの電磁界ばく露による何らかの健康影響の存在を確認していない、と結論付けている。しかしながら、電磁安全性を巡る論争は続いている。電気電子学会(IEEE)電磁安全性国際委員会と国際非電離放射線防護委員会ICNIRP)は、この問題を数十年間扱ってきた。両グループは共に、確立された、または実証された健康への悪影響を防ぐヒトのばく露限度を提示することを目的としているが、あるかもしれない生物学的影響に基づく、より厳格なばく露限度を擁護するグループもある。生物学的および工学的な複雑さの両方が、多くの電磁界研究の妥当性を疑わしいものにしている。この総説では、電磁安全性に関する研究、出版、規格、規制、リスクコミュニケーションにおける論争を扱っている。WHOは、高周波RF電磁界生物学的影響についての論文の系統レビューを実施している。科学者らが、再現不能な、あるかもしれない影響や意見ではなく、検証済みの科学的事実に基づいて電磁界の安全性問題を議論すれば、この論争は最小化され、解消されるであろう、と著者は結論付けている。

ばく露