この研究は、神経細胞の移動に役割を果たしていることが知られている遺伝子発現の変化に対し、日常生活レベルの高周波(RF)へのばく露が及ぼす影響を調べた。Balb/cマウスを2群(それぞれ雌6匹、雄2匹、体重15-20 g)に割り付け、妊娠のために同じケージで飼育した。ばく露群は平均の比吸収率(SAR)0.725 W/kgで12時間/日、出産までばく露した。出生後の仔ラットの脳組織から全RNAおよびcDNAを採取し、神経細胞の移動に役割を果たしていることが知られている7個の遺伝子(ARX、FLNA、DCX、LARGE、RELN、TUBA1、YWHA)の発現の変化をリアルタイムポリメラーゼ連鎖反応(RT-PCR)で調べた。その結果、7個の遺伝子のうち6個(ARX、FLNA、DCX、LARGE、RELN、YWHA)の発現が有意に高まった。この結果は、RFは低レベルでも、遺伝子発現の変化の結果として胚の発達に影響を及ぼし得ることを示している、と著者らは結論付けている。
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