この研究は、鼻シンチグラフィーおよび組織病理学的評価による鼻粘膜線毛クリアランス(MCC)に対する、超低周波(ELF)磁界ばく露の影響を調べた。ラットをELF磁界ばく露群(1、1.5または2 mT、4時間/日、30日間)および対照群に割り付けた。鼻シンチグラフィーでMCCを測定した。鼻組織を、浮腫、炎症、充血、壊死、繊毛損失、杯細胞密度、および線維芽細胞増殖について調べた。その結果、鼻粘膜繊毛クリアランス率(NMCR)の計算値は、対照群で33.13 ± 5.91%、1 mTばく露群で27.78 ± 4.7%、1.5 mTばく露群で22.67 ± 5.43%、2 mTばく露群で18.11 ± 6.33%と、磁界強度の増加に伴い減少し、1.5 mTおよび2 mTばく露群では対照群との有意差が認められた(p < 0.05)。鼻粘膜繊毛輸送率(NMTR)は、対照群で2.17 ± 0.33 mm/min、1 mTばく露群で1.82 ± 0.32 mm/min、1.5 mTばく露群で1.46 ± 0.34 mm/min、2 mTばく露群で1.24 ± 0.29 mm/minで、1.5 mTおよび2 mTばく露群では対照群との有意差が認められた(p < 0.05)。1.5 mTおよび2 mTばく露群では対照群と比較して、浮腫、充血、炎症、繊毛損失、および杯細胞密度に統計的有意差が認められた(p < 0.05)、と著者らは報告している。
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