[50 Hz磁界はばく露の96時間後の乳がん細胞の生存率に影響力を及ぼす] med./bio.

A 50 Hz magnetic field influences the viability of breast cancer cells 96 h after exposure

掲載誌: Mol Biol Rep 2023; 50 (2): 1005-1017

この研究は、50 Hzの超低周波(ELF)磁界への最長24時間のイン・ビトロばく露が、乳がん細胞株MDA-MB-231およびMCF-7、ならびに乳房細胞株MCF-10Aの生存率および応答に及ぼす影響を調べた。細胞株を0.1 mTおよび1.0 mTの50 Hz磁界ばく露し、ばく露開始から96時間後に調べた。その結果、ばく露時間がこれらの腫瘍および非腫瘍原性細胞株生存率および増殖に対して影響力を有することが示された。特に、短期ばく露(4-8時間、0.1 mTおよび1.0 mT)は乳がん細胞の生存率を高めたが、長期の高ばく露(24時間、1.0 mT)は全ての細胞株生存率および増殖の低下につながった。がん細胞と正常な乳房細胞ではELF磁界への異なる反応が見られた。ELF磁界ばく露後にミトコンドリア膜電位および活性酸素種産生が変化したことから、ミトコンドリアが乳房細胞におけるELF磁界の標的である可能性が高いことが示唆された、と著者らは報告している。

ばく露