この研究は、致死量の放射線を照射したラットにおける生存率、体重変化、食餌および水分摂取に対する、高周波(RF)電磁界への事前ばく露の影響を評価した。市販の携帯電話(GSM 900/1800 MHz)ならびに2.4 GHz Wi-FiルーターをRF事前ばく露の波源に用いた。ラット48匹を無作為に6群(対照群、8 Gyエックス線照射群、携帯電話ばく露群、携帯電話ばく露+8 Gyエックス線照射群、Wi-Fiばく露群、Wi-Fiばく露+8 Gyエックス線照射群)に割り付け、生存率、体重減少、食餌および水分摂取の変化を群間で比較した。その結果、8 Gyエックス線照射群、携帯電話ばく露+8 Gyエックス線照射群、Wi-Fiばく露+8 Gyエックス線照射群における生存率は、対照群、携帯電話ばく露群、Wi-Fiばく露群よりも統計的に有意に低かった。8 Gyエックス線照射群、携帯電話ばく露+8 Gyエックス線照射群、Wi-Fiばく露+8 Gyエックス線照射群における生存率の変化に有意差はなかった。但し、携帯電話ばく露+8 Gyエックス線照射群、Wi-Fiばく露+8 Gyエックス線照射群では、食餌および水分摂取への有意な影響が認められた。適応応答の誘導に対する窓の存在が、この実験において適応応答が見られなかった原因である可能性がある、と著者らは結論付けている。
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