この論文の著者らは先行研究で、脳電図(EEG)および心拍変動(HRV)測定を用いて超低周波(ELF)電界の神経作用を調査し、1分間の電界処理(50 Hz、30 kV)でEEGのシータ波のパワーが上昇することを明らかにした。今回の研究では、より長い処理時間の影響を評価した。椅子に座った健康な男性10人に対し、片方を頭部、もう片方を足の下に取り付けた電極間に電界を20分間印加した。後頭部のEEGおよびHRVを開眼条件で測定した。その結果、パワースペクトル分析では、電界処理中にアルファ波およびシータ波のパワーのリズム、ならびにHRVの低周波成分の上昇、および心拍の低下が認められた。これらの影響は電界処理後には持続しなかった。ELF電界処理は脳の活動だけでなく、HRVに反映される自律神経活動にも影響することが示唆された、と著者らは結論付けている。
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