[コンピュータシミュレーションに基づく5G-V2X車両接続からの道路利用者におけるSARの評価] tech./dosim.

Assessment of SAR in Road-Users from 5G-V2X Vehicular Connectivity Based on Computational Simulations

掲載誌: Sensors 2022; 22 (17): 6564

現行のV2X(Vehicle-to-Everything)ワイヤレス通信技術の限界を克服し、道路交通の安全性と運転効率を高めるため、第5世代(5G)ワイヤレス通信を用いた協調型高度道路交通システム(C-ITS)がもうすぐ運用開始される。これらのイノベーションは、歩行者および道路利用者全般の高周波RFばく露レベルを変化させることにもなる。そうした人々は、近傍の車両および社会基盤からの追加的なRF波源にばく露される。このため、コネクテッドカーの近傍での人々のばく露評価が必要かつ喫緊の課題である。この研究は、3.5 GHzの5G-V2X通信用の二つのアレイアンテナをモデル化し、現実的な三次元の車両モデルに搭載し、車両の近くの路上の人々を代表するヒトモデルのばく露レベルを評価した。有限差分時間領域(FDTD)ソルバーを用いて計算シミュレーションを実施した。車両とヒトモデル間の異なる位置および向きで評価した。全身平均比吸収率(SARwb)、特定の組織10 g平均のSAR(SAR10g)を分析量とした。その結果、最も高いばく露レベルは主にヒトモデルの頭部で、最も高いピークは5G-V2Xアンテナのメインビームがヒトモデルに直接的に向く配置で得られた。更に、歩行者の吸収量は全ての配置で、有害な影響を回避するための国際非電離放射線防護委員会ICNIRP)のガイドラインを大幅に下回った、と著者らは報告している。

ばく露

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