この論文の著者らは、第5世代移動通信(5G)の3.5 GHzばく露用のイン・ビトロ実験装置を開発した。インキュベータ内に設置した放射状伝送線路(RTL)が、3.5 GHz帯での単一モードの伝播をサポートする。円錐型アンテナもRTLの中心に設置し、電磁界の対称性を確保した。5G信号発生装置および専用のアンプが、5G時分割複信(TDD)波形を創出する。加えて、指向性カプラおよび電力メーターを採用することで実装したフィードバックスキームにより、安定した出力電力を確保するための電力制御が可能となった。比吸収率(SAR)の判定のため、初期温度勾配および非線形曲線フィッティングを用いた温度測定に基づいてこの装置を評価した。最大電力条件の「最悪ケース」の信号から得たSARを、実際の「TDD」信号から得た値と比較したところ、初期勾配比0.741が得られ、これは理論的なデューティ比0.743と非常に近かった。平均出力電力、水温、インキュベータの気温、CO2濃度が適切に制御されることも示された、と著者らは報告している。
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