このレビュー論文の著者らは、各種の自然免疫または適応免疫応答に寄与する特定の免疫細胞に対する、高周波(RF)放射の変調の影響を評価し、既存の証拠の観点から、RF放射に応答する細胞内シグナル伝達カスケードを示唆している。また、免疫細胞の形態、生存能力、増殖、ゲノムの完全性、ならびに活性酸素種(ROS)、サイトカイン分泌、ファゴサイトーシス(食作用)、アポトーシス等の免疫機能に対するRF放射の生体影響について考察している。その結果、既存の証拠の大多数から、免疫を構成する細胞の活性、数、および/または機能にシフトが生じる可能性が示されているが、幾つかの研究の結果は依然として議論の余地があり、結論を導くには更なる研究が必要である、と著者らは述べている。また、実生活におけるばく露パラメータが異なることから、ヒトへのリスクに対する実験研究の直接的な関連性は役に立たないかもしれない、としている。RF放射デバイスへのより長期間のばく露がヒトの免疫細胞に遺伝毒性作用を生じることで免疫に影響を及ぼすという仮説を排除するため、通信技術に利用されている特定の信号を調べるための特別の実験を推奨している。
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