この研究は、複数のワイヤレス充電器からの電気自動車(EV)への同時充電の際の電磁界ばく露の安全性の評価、ならびにシンプルで効果的な電磁防護法を探求するため、COSMOLマルチフィジックスソフトウェアを用いて、EV、ワイヤレス充電器、および人体の各モデルを構築した。2台のEVへの同時充電の際の2基のワイヤレス充電器の相対位置の違いがシミュレーション空間での誘導磁界強度(B)に及ぼす影響、ならびに、車体素材の違いが運転者の身体表面のBおよび体内誘導電界(E)に及ぼす影響を分析した。シミュレーションの結果、2基のワイヤレス充電器が同時に動作している場合の車内でのBの最大値は、1基のみ動作している場合の1.30倍であることが示された。2基のワイヤレス充電器の前後を互い違いにすることで、シミュレーション空間でのBの最大値を24.23%低減できた。車体にアルミニウム合金を用いると、車内の運転者の身体表面のBの最大値を99.76%低減できた。2基のワイヤレス充電器の前後を互い違いにした場合のアルミニウム合金製の車内の運転者の身体表面のBは、互い違いにしなかった場合の42.86%で、これは国際非電離放射線防護委員会(ICNIRP)の公衆ばく露限度の1.33%であった、と著者らは報告している。
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