[太陽および地磁気の活動は呼吸機能を低下させ、微粒子の汚染作用を強める] epidem.

Solar and geomagnetic activity reduces pulmonary function and enhances particulate pollution effects

掲載誌: Sci Total Environ 2022; 838 Pt 3: 156434

太陽および地磁気の活動(SGA)の増大は交感神経系の活動を変化させ、抗酸化活動を低下させ、大気中のエアロゾルに係る物理的化学プロセスを変調させる可能性があり、これらはいずれも呼吸機能を低下させ得る。この研究は、1秒間の強制呼気量(FEV1)および強制肺活量(FVC)とSGAとの関連、ならびに、SGAが汚染粒子、ブラックカーボン(BC)および直径≤2.5 μm の粒子状物質(PM2.5)の悪影響を強めるかどうかを調べた。2000-2017年に米国マサチューセッツ州ボストンにおける「規範的加齢研究」の参加者726人において、惑星間磁界(IMF)、地磁気K指標(Kp)、および太陽黒点の個数(SSN)をSGAの尺度とする反復測定分析を実施した。線形混合効果モデルを用いてSGAおよび汚染の最大28日間の平均ばく露を評価した。その結果、IMF、Kp指標およびSSNの28日間の平均値の増加は、潜在的交絡因子について調整後のFEV1およびFVCの有意な減少と関連していた。FEV1およびFVCに対するPM2.5およびBCの影響はSGAの増大と共に増加した。太陽および地磁気の活動の増大は、呼吸機能の低下に直接的に寄与し、PM2.5およびBCの影響も強める可能性がある、と著者らは結論付けている。

ばく露